なぜ質屋の買取金額は高いのでしょう。
ブランド品や宝石はもちろん、家電製品やゲーム、お酒や釣具などのアウトドア用品まで高額になるケースがあります。
その仕組みを下記でご紹介いたします。
質屋は鎌倉時代から800年以上続く古くからのシステムです。時代を越えて少しずつ今の形に変化していきましたが、その過程で様々な販売ルートを確立していったのです。
①海外マーケット
②業者競り市場
③インターネット販売
④店頭販売
⑤行商販売
質屋のもつ販売先ルートは数十から数百にまで及びます。その中で最良の販売先を選択できる為に高額な買取が可能なのです。例えばルイヴィトンのモノグラムバッグがあったとします。美品は国内で高く売れますが、少しでも汚れていると日本では全く売れません。しかし、海外の需要は高くボロボロのルイヴィトンのバッグであったとしても高額で販売する事ができるのです。この販売ルートを何百年とかけて確立してる質屋だからこそ値段が高いのです。
質屋とリサイクルショップのような買取店は同じようなお店であると思われがちですが、そもそもの成り立ちが違います。
リサイクルショップではお客様から安く品物を買い取り、そして高く売る事で利益を出しています。しかし、質屋では品物の価値を高くつけ、売却ではなく質のご融資をさせて戴く事が本業となります。品物の価値を最大限評価しなければ適正にご融資できないのです。
ゆえに質屋の買取査定は高額です。なるべく高く、1円でも高くお値段をつけることが質屋のそもそもの成り立ちなのです。
質屋は800年を越える歴史の中で様々な副業を行ってきました。古くは着物の修繕、祭事の際の貸出など、現代でいうリペアやリメイク、レンタルなどの副業です。
現代では質屋の副業の形も変え、時計のオーバーホールや電池交換、指輪のサイズ直しや指輪をネックレスに変更する事、大きなくくりで言えば買取・販売なども副業にあたります。
大きな質屋ではダイヤモンドなどの宝石を海外から直接仕入れ、自社でデザインを作り販売している所も多くあります。手に入りにくい綺麗なブランド品が多く店頭に並んでいるお店は海外で直接仕入れを行っているケースもあるほどです。
長年地元に親しまれてきた質屋は副業で大きな利益をとる必要が無い為に高額の査定が可能となるのです。
質屋は地元に親しまれる町の銀行としての成り立ちがあります。江戸時代には質を7(しち)という言い方に捉えて「七つ屋(ななつや)」や「一六銀行(いちろくぎんこう)」などの呼び方で庶民に親しまれてきた歴史もあります。
地元や組合との繋がりも深く、お店同士での情報交換や公共機関との連携、質屋しか知ることのできない全国の相場情報もあります。現代の質屋ではビッグデータを活用した査定システムなどもあり、高額査定が可能となっています。